2022年10月23日
泥藍の作り方②
この記事は、泥藍の作り方①の続きです。
先日行った泥藍作りワークショップの後半、泥藍の精製作業から仕上げまでの作業の様子をお伝えします。
【10月15日】10時 5日ぶりに参加者の皆さんが集合しました。
5日間毎日朝夕水面の膜を取っていたら、水の量がだいぶ減ったので、前の日にその分を注ぎ足しておきました。
不純物が溶け込んだ上澄み液は、紅茶のような色です。そして底の方に泥藍が沈んでいます。
上澄みと泥藍の境界を目指して、沈んだ泥藍が舞い上がらないように慎重に上澄みを汲み出していきます。
ポリタンクの中の右側にみえるのは、観賞魚の水槽を掃除する用のポンプです。サイフォンでそーっと境界ギリギリまで水を吸い取ることができて便利です。
できるだけ上澄みを取り除いたら、今度はポリタンクの底の泥藍に少しずつ水を加えながら、そーっと別容器に移していきます。
そうすると、ポリタンクの底には重い不純物が残り、別容器にはより綺麗になった泥藍が溜まります。
最後に綺麗になった泥藍を布濾しして、水を切ります。今回はポリタンク2つ分を合わせて水切りしました。
ザル状のコンテナの上にしっかりした厚手の布を被せてシャバシャバの泥藍を注ぐと、泥藍は布の上に留まって水だけ下に落ちてきます。
作業の後は、300m離れた「藍ばたけ」の工房に行って、泥藍作りの設備や染め場を見学していただきました。
【10月16日】13時30分
水が切れてペースト状になった泥藍です。
赤みを帯びた深い藍色。今回のワークショップも綺麗な泥藍が出来上がりました。
泥藍をおたまやしゃもじですくい取って、容器に移します。
ご飯をよそっているみたいです。つやつやの泥藍が美味しそうに見えてきました。
そして、当ワークショップ恒例の泥藍を最後の最後までこそぎ取る作業(儀式www)。
収穫からかかわった泥藍作り。少しも無駄にはできません。
こうして、25kgの琉球藍から4キロの上等な泥藍ができました。これは45ℓのポリタンクでも藍染めができるくらいの量です。
今回参加した方々は、すでにお庭などで琉球藍を栽培している人から藍の畑を始めて見る人まで様々で、離島から参加された方もいました。
一昔前までは琉球藍を育てる人がやんばるを始め各地にいて、泥藍を作ったり藍染めをしたりしながら暮らしの支えにしていたと聞きます。
私たちは、特別じゃない日常的な手仕事であった昔人の藍染めが、また今の自分達の暮らしの支えになってくれると思っています。ワークショップに参加した方々が、いつか今回体験していただいたちょっとしたコツを、ご自身の藍染めに活かしたり、他の人に伝えたりしてくだされば嬉しいです。
栽培したり発酵させたり自然の営みに頼っての作業は、その分自然とのつながりを感じられ、何かホッとするような感覚になります。これからもそんな気持ちを感じれるワークショップができたらいいです。
⇒この泥藍で藍建てし染めた様子は「泥藍WSその後」をご覧ください。