2022年10月21日
泥藍の作り方①
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10月の8・9・10・15・16日、5日間の泥藍づくりワークショップをしました。
なるべく身近にあるものを使って、親しみやすい規模で作業ができるようにしました。
その様子を泥藍作りの手順に沿ってお伝えします。
【10月8日】17時から、参加者の皆さんで琉球藍の収穫をしました。
地面から15~20cmを残して、鎌で丁寧に茎ごと収穫します。切り株からは新しい芽が出てきます。
今回は25kgの泥藍を収穫しました。
たくさんの方に参加いただいたので、作業に参加しやすいように12kgと13kgに分けて、120ℓのポリタンク2つに浸け込みました。
ポリタンクに隙間なくギッシリと収穫した藍を詰め込み重石を置きます。水はひたひたをちょっと切るくらいです。
ここから水温をできるだけこまめに測って、記録しておきます。
【10月9日】 重石が沈んできて、発酵中の藍はしっかり水に浸かっています。
琉球藍の中にあったインディカンが分解して、インドキシルが水に溶け出して来ます。
この日は、表面の藍をひっくり返して中身を整えました。
【10月10日】10時 琉球藍を浸け込んでから41時間くらい経ちました。その間の平均水温は約25℃でした。水温で発酵のスピードは大きく変わり、発酵期間が丸1日だったり3日になったりします。発酵が程よく進んだタイミングで、すぐに次の作業に移ります。
一昨日、なぜ夕方に収穫をしたのかと言うと、今日の作業が昼間の集まりやすい時間にできるようにしたかったからです。一昨日の収穫時間によっては、今日の作業を朝が来る前にする事になかったかもしれません。なので天気予報の予想気温を参考にして、発酵が終わるタイミングを予想してから収穫をしたのです。
指で軽くこすると皮がむける茎がチラホラ出始め、水の色が鮮やかな黄色を帯びて来て、次の作業に入る頃合いを示しています。
まず、浸け込んでいた琉球藍を絞りながら水の中から取り出します。ポリタンクにはネットを敷いて、最後まできれいに取り出せるようにしてありました。
次に、消石灰を丁寧に溶かしながら水の中に混ぜます。
今回は収穫した藍の重さの4%くらいの消石灰を使いました。
あとは、棒でかき混ぜたり鍋ですくってバシャーッと戻したりしながら、ひたすら攪拌をします。
水の中に溶けていたインドキシルは、消石灰がもたらすアルカリの作用で、インディゴ(藍)に変わります。
水の色から石灰の濁りが消え濃い藍色になり、泡立ちが落ち着いて来るまで混ぜ続けます。今回の量なら30分くらいでだいたい出来上がりました。
最後に水をポリタンクいっぱいに注ぎ足します。
インディゴは水に溶けないのでポリタンクの底に沈殿して、泥藍(沈殿藍)になります。水をたくさん入れて、上澄みにたくさん水に溶ける不純物を含ませておいて、あとでそれを捨てることで泥藍をきれいにするのです。
翌日には泥藍はすっかり沈殿するので次の作業に移れるのですが、今回はこのまま毎日水面にできる膜を取り除きながら次の集合日まで5日間待ちました。
泥藍の作り方②につづく